コラム

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企業とNPO 基本は同じ

会社生活の中で生産ロボットの開発や工法・金型開発、最後の20年間はCSRや社会貢献の仕事を経験してきた。その最後の仕事がら「ボランティア・NPO・NGO」というキーワードに接するのは日常茶飯事のことであった。


そのような経験を踏まえ、こんなことを考えてみた。
「企業もNPOも基本は同じ。『社会を明るくしたい、社会に役立つことをしたい』ということが、が双方の存在価値であると思う。ここで経営の神様と呼ばれている松下幸之助翁のことを想い浮かべた。ボランティアとは、志ある人をさす。『松下電器(現パナソニック)の創業者の松下幸之助氏はボランティアの原点である』という仮説を立てると、大正7年創業の松下電器は『これからは電気の時代、電気をうまく使って社会を明るくしたい』と考えて幸之助氏は、これまで家の中で電灯の電球を取り外して、暗い中アイロンなどを使っていた時代に電灯に差し込む『二股(ふたまた)ソケット』というモノを作り、電気製品をより多く使用できる時代を作った立派なNPOである。事業が大きくなるにつれてNPOから会社にしたのであろう。」

そして更に、幕末の志士を想い浮かべた。「世の中をせんたくいたしたく候」という言葉を残した坂本龍馬である。
「幕末に坂本龍馬が作った海援隊も、これまたNPOで日本を諸外国から守り貿易の時代を先取りして作った団体である。龍馬が生きていればいずれ企業にしていたであろう。」

2つとも、勝手な仮説だが、そう思うのは社会貢献の仕事を始めた頃から今もずっと同じである。生産技術という「もの作り」の現場に居た私は、そのもの作りの基本Q・C・Dとすぐに比較してしまう。Qは品質。Cはコスト。Dは納期。NPOの活動はこのQCDはうまく廻っているのであろうか。

「V/Q・C・D・O」という新しい公式を立ててみた。分子のV=志。分母のQ=活動のクオリティ、C=コスト意識、D=スケジュール管理能力、O=組織のマネジメントである。会社もNPOもこの分子と分母のバランスが重要。V(志)ばかりが大きく、熱い思いで走っていてもQ・C・D・Oがついてこないとまさしく頭でっかちの活動で倒れてしまう。逆にQ・C・D・OがしっかりしていてもV(志)が小さいと熱く燃えてこない組織になってしまう。」

企業もNPOも基本は同じ。このバランスを大切にし、企業もNPOも社会課題の解決に持続可能な存在であって欲しい。

ソシオ・プロダクツ 菊地 健